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第315号  マルコ9:14-29

神の力と権威に依存しなければできない除霊

使徒訓練を通して除霊の力を所有したと思い込んだ弟子たちの過ちを戒められたキリスト、この類の悪霊は祈りや断食によらなければ、追い出せない、と弟子たちに答えられた…

さて、彼らがほかの弟子たちのところに戻ると、大勢の群衆がその弟子たちを囲んで、律法学者たちが彼らと論じ合っているのが見えた。群衆はみな、すぐにイエスを見つけると非常に驚き、駆け寄って来てあいさつをした。イエスは彼らに、「あなたがたは弟子たちと何を論じ合っているのですか」とお尋ねになった。すると群衆の一人が答えた。「先生。口をきけなくする霊につかれた私の息子を、あなたのところに連れて来ました。その霊が息子に取りつくと、ところかまわず倒します。息子は泡を吹き、歯ぎしりして、からだをこわばらせます。それであなたの弟子たちに、霊を追い出してくださいとお願いしたのですが、できませんでした。」

イエスは彼らに言われた。「ああ、不信仰な時代だ。いつまで、わたしはあなたがたと一緒にいなければならないのか。いつまで、あなたがたに我慢しなければならないのか。その子をわたしのところに連れて来なさい。」そこで、人々はその子をイエスのもとに連れて来た。イエスを見ると、霊がすぐに彼にひきつけを起こさせたので、彼は地面に倒れ、泡を吹きながら転げ回った。イエスは父親にお尋ねになった。「この子にこのようなことが起こるようになってから、どのくらいたちますか。」父親は答えた。「幼い時からです。霊は息子を殺そうとして、何度も火の中や水の中に投げ込みました。しかし、おできになるなら、私たちをあわれんでお助けください。」イエスは言われた。「できるなら、と言うのですか。信じる者には、どんなことでもできるのです。」するとすぐに、その子の父親は叫んで言った。「信じます。不信仰な私をお助けください。」

イエスは、群衆が駆け寄って来るのを見ると、汚れた霊を叱って言われた。「口をきけなくし、耳を聞こえなくする霊。わたしはおまえに命じる。この子から出て行け。二度とこの子に入るな。」すると霊は叫び声をあげ、その子を激しく引きつけさせて出て行った。するとその子が死んだようになったので、多くの人たちは、「この子は死んでしまった」と言った。しかし、イエスが手を取って起こされると、その子は立ち上がった。イエスが家に入られると、弟子たちがそっと尋ねた。「私たちが霊を追い出せなかったのは、なぜですか。すると、イエスは言われた。「この種のものは、祈り〔と断食〕によらなければ、何によっても追い出すことができません。」      マルコ9:14-29

キリストが三人の内弟子とともに山から戻って来られると、ふもとでは、霊の追い出しができなかったほかの弟子たちを群衆が取り巻いており、キリストを見つけると、幼いころからてんかん発作に苦しむ子どもの父親が事情を訴えました。弟子たちに

ああ、不信仰な時代だ。いつまで、わたしはあなたがたと一緒にいなければならないのか…我慢しなければならないのか

と言われると、キリストはその子にとりついていた悪霊を叱りつけ、その子を霊の束縛から解放し、癒やされました。すでに「汚れた霊を制する権威」を授けられ、使徒訓練を経て、多くの悪霊を追い出し、多くの病人を癒やす体験を重ねていた十二弟子でしたが、この子を苦しめていた「口をきけなくし、耳を聞こえなくする霊」の追い出しには手こずったのでした。後で弟子たちはキリストから除霊の秘訣を聞き出し、教訓を学んだのでした。

除霊には、とりついている霊の種類により、踏むべき手段、次第があり、除霊する人はまず、悪霊に自らを名乗らせること、すなわち、正体を明らかにするよう、要求しました。しかし、口のきけない人にとりついている悪霊の類は名乗らないので、除霊は不可能で、メシアにしかできないわざとされていました。ですから、以前キリストが、不可能とされていたこの類の除霊をされたとき、人々はキリストの権威と力を認めたのでした。キリストは、

この種のものは、祈り〔と断食〕によらなければ、何によっても追い出すことができません

と言われました。すなわち、祈りと断食で神に懇願、依存し、神に不可能なことは何もないと信じる者だけが、神の権威によって達成することのできるわざである、と教えられたのでした。

コロナ禍二年目の2021年が終わろうとしています。次から次へと現れるコロナ変異体に対する恐怖が世界中を席巻しています。しかし、聖書はイエス・キリストの御名以外に恐れるものは何もないことを証しし、キリストの約束

信じる人々には次のようなしるしが伴います。すなわち、わたしの名によって悪霊を追い出し、新しいことばで語り、その手で蛇をつかみ、たとえ毒を飲んでも決して害を受けず、病人に手を置けば癒やされます(マルコ16:17-18)

が、昨今、主にある兄弟姉妹たちの間でますます目撃されるようになっています。


友人フランシス兄からの2021年12月21日(火)付便りをご紹介しましょう。

私は今、モルジブ共和国の事業を支援するためにスリランカにいます。今朝は、3時45分に仕事を終え、シャワーを浴びて短い睡眠をとりました。モルジブ政府の方々に今日、再吟味してもらうための書類を送ることができ、満足と安堵の胸をなでおろしているところです!

昨日、私たちは私の運転手の八歳の娘が大きな祝福を受ける体験をしました。彼の娘ニシャディは三歳の頃からてんかん発作に苦しんでいましたが、解放されたのです!

以下、昨日、聖霊の促しによって神がなされた出来事をお話しします。昨日、聖霊の促しによって、私は運転手ジュードの八歳の娘の除霊を行うことができました。私たちは何年もの間、彼女の薬代を払ってきましたが、彼女は決して良くならないようでした。医師たちが蛋白質を食べることを止めさせたので、彼女は過去三〜四年間、肉もチーズも牛乳も断っています。医師たちが、蛋白質は彼女の状態を悪化させると両親に話したからです。

彼女は夜間しばしばてんかん発作を起こし、身体を震わすことがありました。私は、ヤコブ書5:14に従って、彼女のために夜祈るようにと、両親に教えてありました。しかし、しばしの解放は役立ちましたが、長くは続きませんでした。そこで昨日の朝、彼女がうなされた夜を過ごしたと知ったので、私たちは彼女のために祈りたいと思いました。母親が彼女に話しかけると、彼女は私たちに、悪いものがその夜また彼女のところに来た、と話したのです。彼女の説明では、血の滴り落ちる顔と身体を持った背の高い邪悪な人物が彼女の手を捕まえ、一緒に来るように、と言い張ったのでした。また、彼女は、この悪霊がよく彼女のところに来て、母親が彼女の隣で寝ている間に彼女を連れ去ろうとしたと話してくれました。

そのとき、彼女にてんかん発作を引き起こさせたのが、彼女を苦しめている悪霊であることが明らかになりました。悪霊が彼女に現れ始めると、てんかん発作が始まり、彼女は苦痛のさ中にある人のようにもだえ苦しみ、激しく震え、奇妙な音を立てたものでした。両親はこれをこの病気の通常の症状と考え、どうすることもできないと諦めていたのです。私には、これは生物医学的な原因ではなく、悪魔的な霊的原因によるものであることは明らかでした。

私はすぐに両親に、私たちはこの悪霊に彼女の霊と魂と身体から出て行け、と命じ、祈る必要があることを説明しました。彼女は初めから神のものなので、悪霊が彼女を所有することはないのです。私は悪霊が話したり、あるいは、姿を現わすことを許さず、拒否する一方で、私たちは彼女の上にイエス・キリストの血潮による覆いを主張し続けました。また、私は悪霊に対し、おまえが彼女から去るまで、ナザレ人イエス・キリストの名でおまえを苦しめ続ける、と言いました。私たちはまた、この子がイエス・キリストの血によって聖められるように、キリストの血潮に訴えるということを悪霊に思い起こさせました。

繰り返し祈り、イエス・キリストの勝利を宣言した後、彼女の震えが止まり、彼女の顔が完全に変わりました。両親はこの変化を観察したのでしたが、私は気づきませんでした。しばらくして、その子は微笑み、もう大丈夫、と言ったのです。その後、主が語られました。

この類は祈りと断食によってしか追放できない

と言われたのです。そこで私はすぐに両親に、今日から三日間、パンと水だけの断食をしなければならない、と言いました。私は、主がこれを命じられたと伝え、水と普通のお茶、パン、あるいは、米やココナッツミルクライスは食べてもよいが、木曜日の夕方まで三日間は、野菜、果物、肉は断つようにと言いました。今、彼らはこれを行っています。私たちは木曜日の夜、祈りの時間を予定しているので、そのとき、この悪霊に勝利を宣言することになります。

私は神が、その子が摂食障害からも解放され、再び蛋白質食品を摂ることができ、もはや高価な薬を必要としなくなる、と言われたのを聞きました。私たちは今後の進展と癒やしを観察することで、このことを徐々に確認していくことになるでしょう。神は本当に素晴らしいです。そして、少女は日中普通に寝た後、今、新しい生活、喜び、幸せに満ちています。彼女はまた、集中することができなかったため、この数年間学校に通うことができませんでした。少女の家族はクリスマスの時節、この祝福に心底から喜んでいます。

父親のジュードは去る日曜日の午後の賛美と礼拝のセッションでキリストに心を献げました。そのとき、説教師は薬物リハビリセンターでの奉仕の後に、彼と話しました。ジュードは三輪タクシー、トゥクトゥクの運転手として私と一緒に行き、そこで牧者を知っていました。彼は今、神との直接の関わりに生き、彼の家族のために祈ることができます。

このことで神をほめたたえます!私はこれから三箇月間、彼らの新しく改装された家の二階に滞在する予定です。測り知れない憐みに対し、私たちの神にすべての栄光と賛美あれ! 祝福のクリスマスをお迎えください! 

心からの抱擁で フランシス