2018年の中東情勢を聖書から洞察
終末末期にエルサレムに起こることとして、神の言葉『聖書』がすでに明確に預言していることの成就、すなわち、人類史最後の時代の集大成のときが非常に近づいている…
私は山に向かって目を上げる。私の助けは、どこから来るのだろうか。私の助けは、天地を造られた主から来る。主はあなたの足をよろけさせず、あなたを守る方は、まどろむこともない。見よ。イスラエルを守る方は、まどろむこともなく、眠ることもない。
主は、あなたを守る方。主は、あなたの右の手をおおう陰。昼も、日が、あなたを打つことがなく、夜も、月が、あなたを打つことはない。主は、すべてのわざわいから、あなたを守り、あなたのいのちを守られる。主は、あなたを、行くにも帰るにも、今よりとこしえまでも守られる。
人々が私に、「さあ、主の家に行こう」と言ったとき、私は喜んだ。エルサレムよ。私たちの足は、おまえの門のうちに立っている。エルサレム、それは、よくまとめられた町として、建てられている。そこに、多くの部族、主の部族が、上って来る。イスラエルのあかしとして、主の御名に感謝するために。そこには、さばきの座、ダビデの家の王座があったからだ。
エルサレムの平和のために祈れ。「おまえを愛する人々が栄えるように。おまえの城壁のうちには、平和があるように。おまえの宮殿のうちには、繁栄があるように。」私の兄弟、私の友人のために、さあ、私は言おう。「おまえのうちに平和があるように。」私たちの神、主の家のために、私は、おまえの繁栄を求めよう。 詩篇121篇-122篇
2017年は国連の反イスラエル決議を皮切りにエルサレムの帰属問題で幕開けし、12月6日のトランプ米大統領のエルサレムをイスラエルの首都と承認する画期的な聖書的声明で幕を閉じようとしています。この問題は引き続き2018年にどのように展開していくのか、世界中の関心を集めていますが、これは諸外国の利害関係、宗教的背景、さまざまな思惑が入り混じって人為的に、あるいは、偶然に起こったことではありません。
見よ。わたしはエルサレムを、その回りのすべての国々の民をよろめかす杯とする …その日、わたしはエルサレムを、すべての国々の民にとって重い石とする。すべてそれをかつぐ者は、ひどく傷を受ける。地のすべての国々は、それに向かって集まって来よう。(ゼカリヤ書12:2-3)
異邦人の時の終わるまで、エルサレムは異邦人に踏み荒らされます。(ルカ21:24)
万軍の主はこう仰せられる。『あなたがた(エルサレムの民)に触れる者は、私のひとみに触れる者だ。見よ。わたしは、こぶしを彼ら(エルサレムを略奪した国々)に振り上げる… (ゼカリヤ書2:8-9)
と、終末末期にエルサレムに起こることとして、神の言葉『聖書』がすでに明確に預言していることの成就、すなわち、人類史最後の時代の集大成のときが非常に近づいていることを指し示しているのです。
2017年5月14日に建国七十周年目に入ったイスラエルは、あらゆる分野で目覚ましい発展を遂げ、今日、名実ともに「神の民」として、世界をリードする国家に成長しています。最先端を行く軍事、学術、医科学、工学に加え、イスラエルの無尽蔵の資源、豊富な農産物は、略奪を目的とした「ゴグ・マゴグの侵略戦争」(エゼキエル書38、39章)がいつ起こってもおかしくない時代に突入しています(「一人で学べるゼカリヤ書」、「一人で学べるルカの福音書」、「一人で学べるエゼキエル書」ほか、一人で学べる聖書シリーズ参照)。2017年はイスラエルにとって、様々な分野で神の祝福の約束を新たに実感する年となりました。
イスラエルのワインが、聖書が語っているように、世界一の品質であることが認められたことはその一つでした。ヨーロッパでは熱波のため、米国ではカリフォルニア州の山火事のため、世界的にワイン生産量が歴史的に低水準に落ち込んだ今年、例外的にイスラエルのぶどう園はどこもワイン樽が不足するほどの大豊作で、多くのキリスト者ボランティアの援助によって、満ちあふれるぶどうが収穫されたのでした。
まさにヨエル書2章の預言をほうふつとさせる祝福で、数ある作物の中でもぶどうの生産は「イスラエルへの神の祝福」の指標とみなされています。11月にチェコ共和国で開かれたヨーロッパの聖礼典用のワインコンクールで、このイスラエルの適正食品としてのワインが、一位を獲得したのです。
作物の実りだけでなく、ユダヤ系イスラエル人の出生率が、今年初めてアラブ系イスラエル人の出生率を上回ったことが11月に報道されました。イスラエルのユダヤ人が少数派になるとの長期予測をくつがえす統計結果、アラブ系イスラエル人女性の平均出産数が3.11人と下降傾向に対し、ユダヤ系イスラエル人女性は3.16人と上昇傾向にある実情は、現在、アラブ系人口が百八十二万四千人に対し、ユダヤ系が六百五十二万三千人のイスラエルで、今後この傾向が続くことが期待されています。
イスラエルの出生率は、サウジアラビア、クゥエート、シリアなどほとんどのアラブ諸国よりも高く、2000年には平均出産数が5人だったパレスチナ管轄区のアラブ人も2016年にはほぼ3人に減少しており、神のアブラハム、イサク(後に、ヤコブも含め)、―イスラエルの族長― への約束
わたしは、あなたの子孫を空の星のように増し加え、あなたの子孫に、これらの国々をみな与えよう。こうして地のすべての国々は、あなたの子孫によって祝福される。(創世記26:4)
が、思い起こされるのです。この預言はイスラエルのメシヤ、イエス・キリストの来臨によって完全に成就することになりますが、昨今の全世界からのユダヤ人のイスラエルへの移民は、ロシア、ウクライナ、モルドバ、フランス、英国、ドイツ、オランダ、ベルギー、アルゼンチンからさらに期待でき、預言の成就に向かって、着実に進んでいることを示しています。
12月21日のハヌカの祭りには、かつてソロモンの神殿で行われていた香壇で香を焚く行事が二千年を経て初めて再現されました。聖書の指示に従って、ケハテ族の系図に連なるラビ、バルーク・カハンが大祭司の役割を担い、特別に調合された香油の煙る香りが点火とともに辺り一面に充満したとき、ユダヤ人に対する預言
わたしがあなたがたを国々の民の中から連れ出し、その散らされている国々から、あなたがたを集めるとき、わたしは、あなたがたをなだめのかおりとして喜んで受け入れる。わたしは、諸国の民が見ている前で、あなたがたのうちに、わたしの聖なることを示す。(エゼキエル書20:41、下線付加)
の御言葉が思い起こさせられた象徴的な出来事となったのでした。
昨今、世界のどこにもめったに起こらないのに、北イスラエルの海岸沖にサメの大群がよく出没するようになっており、ラビたちは、魚の尋常でない動きはゴグ・マゴグの戦いの前兆、メシヤの時代到来のしるしと受けとめています。科学者たちは、タービンを冷却するため海水を利用し、暖かくなった水を海に排出しているハデラ発電所に、サメが引き寄せられていると理由づけしていますが、地中海全体ではサメの数が減少しているのに、イスラエル沖ではその出没数が増加しており、その海域への接近が警告されています。
イスラエルに起こっている現象だけでなく、世界的な諸々の現象から、メシヤの時代が確実に近づいていることは間違いありませんが、冒頭に引用した詩篇121-122篇は、イスラエルの首都「エルサレム」をどのように取り扱うかに諸国民の未来の行く末、―繁栄か没落か―、が掛かっていることを明確に記している預言です。そこには、「神ヤーウェの都、エルサレムを愛する人々の繁栄」が約束されているのです。12月に、中東危機を招いたとしてパレスチナとアラブ世界に反発が広がっているエルサレムの帰属問題の発端は、トランプ大統領の「エルサレムをイスラエルの首都と認定する」声明でした。
エルサレムとユダヤ人との歴史的関係を無縁とする国連の反イスラエル姿勢に対して、聖書を信じるトランプ大統領が、12月6日に発表したエルサレムを首都と認定する声明に対し、国連安全保障理事会は、12月18日、エルサレム首都認定の撤回を求める決議案を十四箇国の賛成で採決しました。しかし、米国が拒否権を行使して否決したため、決議案採決は廃案となりましたが、アラブ諸国の要請によって、決議案採決が12月22日の国連総会に持ち込まれました。その結果は、決議に控訴力はないとはいえ、128箇国の賛成、米国とイスラエルを含む9箇国が反対、棄権が35箇国で、首都認定撤回決議案が採決されました。
マスコミは、トランプ大統領が中東和平に大きな亀裂をもたらしたと報じ、パレスチナ自治政府は、米国はもはや中東和平の仲介役を放棄したとみなしていますが、果たして聖書はどのようなシナリオを描いているのでしょうか。冒頭にあげた詩篇は120篇から134篇までの十五の詩篇で構成されている「都上りの歌」と名づけられている詩篇の最初の三篇、―祈りの部分― のうちの二篇です。この最初の祈りの部分は、苦悩の叫びの120篇、主への信頼の121篇、救い、祝福、平和の約束の122篇の三篇で成っています。
ユダヤ人の苦しみの叫び、神への訴えで始まった120篇に続き、苦悩から神へのゆるぎない信頼へと移っていく過程を描いた121篇、明るい未来を待望する預言「ダビデの詩篇」の導入で、ユダヤ人の究極的な解放が眺望された122篇の三篇による構成は134篇まで同じパタン、三篇ずつのくり返しで続き、巡礼の最終目標、―地上にメシヤの御国の樹立― に向かって高まっていきます。122篇はユダヤ人の足が平和に包まれたエルサレムの門に立ち、諸国民の心が一つにされたエルサレムが描かれています。
この「都上りの歌」から洞察できる預言的眺望を来月も吟味することにしましょう。
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¥*******を、宣教支援金として送金しました。貧困家庭の子女をはじめアエタ、デュマガットなど少数派部族と僻地宣教、生活支援、彼女の伝道所と有機農園、畜産での奉仕者への賃金と維持費のための支援です。姉妹は過労のため、ひどく身体を損ないながら、宣教に従事していますので、主の憐みと癒しをお祈りください。