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メアリー・ジェインの手紙 : 2021年2月5日、13日、16日

土地購入の件に関して

2月5日

フルダミニストリーの皆さま

お返事をいただきありがとうございます。

確かに、ここフィリピンでも気候変動が、多くの農家に深刻な被害をもたらしています。私の叔父までがこの1月のトウモロコシの収穫量の少なさに落胆しました。1月、最初の週の長雨でトウモロコシが腐ったり、有害な菌が付着したためです。昨日、私たちも再び収穫したのですが、不作でがっかりでした(写真をご覧ください)。 収穫が少ないのでコストは上がり、1kgあたり20ペソです。それでも私たちはこれから白菜や緑葉野菜を植えるつもりです。


 

リクのお願いの手紙の件ですが、彼が送った写真のように、その土地は山の斜面にあります。しかし、部族の人たちは、そのような斜めの土地でもこのような稲田にすることができるというのです(写真をご覧ください)。この稲田は彼らが買いたいと思っている土地のすぐ下にあります。

彼らが住むアブラはまさに山岳地帯にあり、米作に適する平らな土地がありません。ですからアブラは、ルソン中央部のパンガシナンやヌエバ エシヤから米を買っています。彼らは、あまりにもルソン中央部に依存しているため、彼らが手にする農産物は高額になるのです。このような理由でアブラはルソン島の中で最貧郡になっています。

大部分のアブラ部族農家は雨季に稲の苗を植えて育て、もっぱら1年間の彼らの食糧に充てていて、売るための米を栽培はしていません。ですから言えることは、買おうとしている土地は家族の消費のために使用され、市場に売る農産物生産のためではないということです。買うかどうかの決断はフルダミニストリーの皆さま次第なのですが、神さまが私たちにどのように語られるのか祈っていきたいと思います。

ここパンパンガでは平地の水田は何百万ペソと高額です。したがって、アエタ部族のために年間を通して私たちが土地を借り、彼らが米やトウモロコシを栽培しています。アエタ部族はまた、山にある水を含んだ土地でも作物を栽培しています。このことについてはまたご連絡します。

皆さまのお祈りそしてご支援をありがとうございます。     

メアリー ジェイン

ナブクロドからパンパンガへ

2月13日

フルダミニストリーの皆さま

私たちは再びパンパンガに滞在しています。天候は悪く三日前は豪雨で、今も降っています。

今朝は、午後までナブクロドにいました。ここのアエタ部族は2018年以来、私に彼らの農産物、しょうがを市場で売るのを手伝ってほしいといっていたのですが、私はどのように助けられるか、その方法を分からないでいたのですが、ようやく昨年、彼らのしょうがを売却する手助けを何とかすることができました。


  

そして今日、私は彼らの生産したタロイモを運ぶトラックを借りたところ、彼らは大変喜んでくれました。というのは、作物を市場に運ぶすべのない彼らの話では、長年、業者が大変安い値段で彼らの生産物を買い、その量も自分たちに分からないようにごまかすのが常であったからです。結果的には十家族を助けることができました。どうか良い天気になり多くの収穫が出来るようにお祈りください。

ご支援を感謝いたします。

メアリー ジェイン

この世の不正を神は必ず裁かれる

2月16日

フルダミニストリーの皆さま

お返事をいただきありがとうございました。

2月13日、福島県沖で起きたM⒎3の地震はここフィリピンでも報道され、私もテレビで見ました。皆さまのところには被害がなかったとのことで何よりでした。環太平洋火山帯の活断層がそれぞれ影響しあっているのだと思います。

昨年の12月25日、フィリピンのブラカンでも強い地震があり、そこにある私たちの伝道所の壁に亀裂ができました。しかし私たちにとって時々起こるM6規模の地震は普通のことなのです。

さて、先日のemail でご連絡したタロイモについてですが、きのう私たちは早朝の3時にパンパンガをトラックで出発して、ブラカン、そして、ノバリッチの市場まで運びました。しかし市場での販売は非常に厳しいものとなりました。

私は生産者のアエタ部族には25ペソ/kgで買ったのですが、市場では18ペソ/kgでしか卸せず、逆ざやになってしまいました。ところが、市場の屋台では50〜60ペソ/kgで販売され、スーパーでは100ペソ/kgで消費者に販売されているのです。

市場が生産者から非常に安い値段で仕入れ、それよりもはるかに高い値で一般に売ることは不公平、不正なのですが、それがまかり通っている現状に私はため息をつくどころか、涙が出てきます。

欺きの秤は主に忌み嫌われ、正しい重りは主に喜ばれる。

誠実な人は自分のたましいに報いを得るが、残忍な者は自分の身に災いをもたらす。

悪しき者は偽りの報酬を得るが、義を蒔く者は確かな賃金を得る。

実に、義を求める者はいのちに至り、悪を追い求める者は死に至る。  箴言11:1、:17-19

ところで、同労者リクのお願い(土地の購入)について、私は彼の両親に話を聞きました。それによりますと、斜面の土地は稲が栽培できる棚田にすることができるとのことで、年間40〜60俵の米が生産でき、それはリクの家族の一年間の食糧分となり、多く収穫できれば他の家族にも分けることができるとのことです。ですから、あの土地はリクの家族にも彼らの共同体にも意義あることと思われます。

現在、アブラでは都市封鎖が続いていて、出入りができません。そこには二十六の自治体がありながら、一つの病院しかないのです。小売業者もいません。

アブラに住んでいる私のいとこの電話では、全ての小規模事業者は、週一回のジープニーの自治体間の往来のような限られた交通のため、破産してしまったとのことです。公共交通機関は3月の第1週まで動きません。アブラの役所の公務員は、アブラの公金を横領するなど汚職にまみれ、アブラを貧困地域にしています。

そのようなわけですから、あの土地の購入は米の生産ができることを含め、良い結果を生み出すと思います。明日はパンパンガに再び行き、ナブクロドでの定期の聖書クラスを持つつもりです。

しかし、コロナ渦中でもありますので、無事終了できるようにお祈りくだされば幸いです。

愛をこめて    メアリー ジェイン