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第260号  ゼカリヤ書12:1-8 

イスラエルにとって最大の脅威は北朝鮮

北朝鮮を「イスラエル撲滅戦争」に関わる敵とみなすラビたち、その根拠は…
日本海を挟んで隣国の日本が北朝鮮の脅威から守られる唯一の方法は…?

宣告。イスラエルについて主のことば。―天を張り、地の基を定め、人の霊をその中に造られた方、主の御告げ― 見よ。わたしはエルサレムを、その回りのすべての国々の民をよろめかす杯とする。ユダについてもそうなる。エルサレムの包囲されるときに。その日、わたしはエルサレムを、すべての国々の民にとって重い石とする。すべてそれをかつぐ者は、ひどく傷を受ける。地のすべての国々は、それに向かって集まって来よう。その日、―主の御告げ― わたしは、すべての馬を打って驚かせ、その乗り手を打って狂わせる。しかし、わたしはユダの家の上に目を開き、国々の民のすべての馬を打って盲目にする。ユダの首長たちは心の中で言おう。エルサレムの住民の力は彼らの神、万軍の主にある、と。その日、わたしは、ユダの首長たちを、たきぎの中にある火鉢のようにし、麦束の中にある燃えているたいまつのようにする。彼らは右も左も、回りのすべての国々の民を焼き尽くす。しかし、エルサレムは、エルサレムのもとの所にそのまま残る。主は初めに、ユダの天幕を救われる。それは、ダビデの家の栄えと、エルサレムの住民の栄えとが、ユダ以上に大きくならないためである。その日、主は、エルサレムの住民をかばわれる。その日、彼らのうちのよろめき倒れた者もダビデのようになり、ダビデの家は神のようになり、彼らの先頭に立つ主の使いのようになる。               ゼカリヤ書12:1-8

百歳以上の長寿を全うしているユダヤ教のラビ、モシェ・アロン・ハコーヘンが解読した「千二百年前の書」に記された興味深い預言に遭遇しました。メシヤが顕れる直前の時代を描写しているその古代の預言には、差し迫った北朝鮮戦争がこの世の最終戦争へと発展し、ついには贖いへと導かれることが記されている、というものでした。現在は隠遁生活を送り、緊急なメッセージが告げられたときだけ限られた人たちに会うというラビ、ハコーヘンがラビ、ヨセフ・ベルガーに伝えたのは、次のような預言でした。

終わりの時代には、恐ろしい暴力が世界中で起こる。世界の北部で勃発した戦争が諸国民を巻き込むとき、これはメシヤの到来が切迫しているしるしとなる。今日、これらの出来事はかつてなく近づいている。この預言は、千二百年ほど前、北イスラエルに住んだユダヤ教カバラの研究者ラビ、ピネハスと妻ラケルに起因する。子に恵まれなかった夫妻に872CEにやっと授けられた息子ナーマン・ハトゥファは誕生直後から深遠な奥義を語り始め、十二歳になったとき、メシヤの顕れる直前の時代の預言的奥義を顕し始めた。ナーマンの語ったことは『子どもの預言』と呼ばれる書にアラム語で記録され、預言を伝えた後、その子は死んだ。その子と父親の埋葬地は今日社(やしろ)となり、まだ北イスラエルにある。アラム語の暗号で書かれたこの書は法外に難しく、ほとんど研究されることはなかった。しかし、北朝鮮の動きが急速に緊迫化し始めた今日、ラビ、ハコーヘンはこの預言とそこに含蓄されていることを公にすることは、もはや選択の問題ではないと感じ始めた。

ラビ、ハコーヘンの解読によれば、預言には以下の二つの鍵と、困難な時代をどのように乗り切るかの助言が含まれている。(1)北朝鮮での戦闘はメシヤの時代が始まろうとしていることの最初のしるしである、(2)次のしるしは、世界中に散っているユダヤ人が、戦闘の最終段階でイスラエルを助けるために本国帰還する。
「世界中からのイスラエルの部族が、サンバティヨン川(アッシリヤ軍に追われた北イスラエルの一部の人々が越えた川で、幾つかの歴史書はダマスコの近くにあると記しているが、まだ特定されていない)の向こうからやって来る。彼らは特にモーセ五書と「聖め」の掟に潔癖で、これがゆえに彼らには超自然的な強さが与えられ、彼らは最終戦争でイスラエルを助けるために、これらの強さを用いる。ユダヤ人の伝説では、この川には「安息日には流れない」というユニークな特徴がある。最終戦争は、各々の局面にたった数分かかるだけで、異様に速く終わる。この戦争ではすべての局面が、人が制御できる限界を越えているが、唯一「とき」の管理と、自分でできることがあるとしたら、「安息日を守ることで強くなることができる」ということである。サンバティヨン川を越えてやって来るイスラエルの部族は安息日とモーセ五書の順守を奨励し、イスラエルのユダヤ人を創造者に関連づけ、この世に対処する助けをする。しかし、これら本国帰還のユダヤ人はイスラエルに、「これらの部族が戻った後、イスラエルへの門戸は閉じられる」との厳しいメッセージをもたらすことにもなる。

この預言を知ったとき、冒頭に引用したゼカリヤ書の預言が思い起こされました。ゼカリヤ書ではこの引用箇所の直後に、ユダヤ人のメシヤ、イエス・キリストが御姿を顕され、イスラエル国家に劇的な回心が起こり、罪を悔い改めた全「ダビデの家とエルサレムの住民」がキリストをユダヤ人のメシヤとして受け入れることが記されています。すなわち、主の再臨の劇的な描写です。
引用したくだりでは、「ユダの天幕」、「ダビデの家」、「エルサレムの住民」との相互関係を理解するのが難しいのですが、もし、「ユダの家」「ユダの天幕」「ユダの首長たち」が、ラビ、ハコーヘンが解読した預言の「サンバティヨン川を越えてやって来るイスラエルの部族」、すなわち、最終戦争のときまで国外に離散しているイスラエル人に該当するとみなすなら、引用した文脈の解釈の助けになるのではないかと思います。すなわち、最終戦争で包囲されたエルサレムに籠城しているユダヤ人を助けるのは、国外から救出に駆けつけるユダヤ人同胞、―イスラエルの国外で、モーセの掟順守に生きていたユダヤ教徒と、キリストをメシヤとして受け入れたユダヤ人キリスト者― と解釈できるかもしれません。
言い換えれば、
『その日』、霊的誇りを抱いていたエルサレムの住民に対し、主は、神の力を見分けることのできたユダの首長たちを『たきぎの中にある火鉢』のように、また、『麦束の中にある燃えるたいまつ』(6節)のようにして大きく用いられ、彼らによって、敵を完敗させることでしょう。このように正しい見分けで神の力を確信したユダの首長たちが、見事な働き振りでエルサレムの守りに貢献することによって、『エルサレムは、エルサレムのもとの所にそのまま残る』(6節)と記されているように、都エルサレムとその住民は奇蹟的な存命へと導かれるのです。

ラビ、ハコーヘンのほかにも、二十二年前まだ北朝鮮が西欧にとって何の脅威ともみなされていなかったときに、イスラエルにとって最大の脅威が北朝鮮であると警告したラビがいます。1967年の六日戦争や1973年の十月(ヨム・キプル)戦争をも正確に予告したレビ・サアディア・ナハマティです。ラビ、ナハマティのメッセージは、1994年に奇しくも前触れなく召された一箇月前に、録画されました。
(www.youtube.com/watch?v=pbWm9pDKLGI&feature=youtu.be)

ラビ、ナハマティは、モーセ五書の註解書、アラム語の『ゾーハル』に従って、イザヤ書34章のイラクのイスラム教徒シーア派の町で事実上イランが支配している「ボツラ」と「この世の端にある国」とを、イランと北朝鮮との同盟として解釈しています。北朝鮮が世界的な脅威となったのは十年前の最初の核実験以降の急な進展ですから、はるか前にこのことを見抜いていたことは驚くべきです。
宗教的にも、地理的にも、政治的にも、経済的にも、文化的にも何の共通事項もないイランと北朝鮮の同盟は筋が通らないように見えますが、両国は「西欧諸国に対する憎しみ」という唯一の接点で結びつき、大陸間弾道ミサイルと核兵器計画での協力へと導かれるに至ったのでした。この二国がエゼキエル書38、39章に記されているマゴグの地のゴグによる戦争を引き起こすと、ラビ、ナハマティは解釈したのです。

イスラエルのニュース日刊誌は、北朝鮮が敵視しているのは米国と米国の同盟国で、同盟国のリストの最上位に日本とイスラエルを挙げ、隣接海域に実験ミサイルが落下して常時脅威にさらされている日本はさておき、なぜイスラエルなのかを、「イスラエルがシリアの初期の核開発計画を破壊したとき、北朝鮮がアラブの挑発的な専制君主に核兵器の技術と兵器類を提供していたことがすぐ判明した。北朝鮮は、イスラエルの絶滅を見たいと願っている中東の非人道的な数箇国と同盟している」と、説明していました。
拡散防止の専門家によると、北朝鮮とイランとの関係は両国が使用しているミサイルや核のデザインの類似や、浅海を航行できる「小型」潜水艦からの巡航ミサイル発射を二国だけが共同研究していることからも明らかで、両国は日増しに世界的な脅威になっているのです。
米国国防省の話では、弾道ミサイルは、最初は北朝鮮からイランに持ち込まれていたのが、イランから北朝鮮へと商取引が逆転を始めたようで、イランの巧みな方策が背後にあったことが疑われています。複数の情報当局者によると、1990年代から何百人もの北朝鮮の科学者や技術者がイランの核開発、ミサイル計画のために働き、2007年に破壊されたシリアの原子炉はイランが融資し、北朝鮮が建設したものでした。
イランは、経済制裁が課されることから自国を守るために、西欧との核協定に応じる姿勢を見せた一方で、核開発を続ける秘策として、核開発の大部分を北朝鮮に外注化することに決めたのでした。
イランと北朝鮮の動向を数年間調査してきたジェラルド・フラァーリィ(フィラデルフィア「神の教会」の牧者)は、2015年7月に合意に達した米国のイランとの核協議、―イランは諸大国による経済制裁を大幅に解除するため、十年以上に亘り、保有する核燃料の制限と核関連施設への査定受け入れを承諾し、秘密裏に核兵器製造をしないことに合意― を、米国史上最悪、大失敗の対外政策と評しましたが、イランが核開発を断念したのではなく、北朝鮮との合弁事業に巧みに乗り替えただけの話であったのなら、まさにその通りなのです。

北朝鮮は、国連の安全保障理事会決議に明らかに違反する傍若無人な挑戦、弾道ミサイル発射を三月から五月にかけてすでに六回も試み、核実験に加え、ミサイルの射程距離を米本土攻撃に向けて飛躍的に伸ばし続け、世界中の脅威になっています。
日本海を挟んで隣国の日本は、予測できない北朝鮮の挑発行為に米国、韓国との連携で対処していく軍事同盟に依存する政策、そのために安倍内閣は平和憲法改正を強行する方向に向かっていますが、人が人を殺す体制に参与することは、聖書的には墓穴を掘る行為で自らの滅びを招くだけです。
人類史も、また、特に万軍の主、神ご自身が歴史に関わっておられることを明確に主張している聖書史も、軍事同盟に勝算がないことを教えています。勝利は、真の神を信じ、神に依存する者たちと国々の上にのみあるのです。イスラエル史は、古代だけでなく現代においても、1948年の独立戦争や1967年の六日戦争においてのように、神のご介入で奇蹟的な勝利がイスラエルにもたらされたことを証しています。
日本も、この世の軍事同盟ではなく、平和憲法を維持し、戦争放棄に徹することによって生ける神の御旨を選ぶなら、神の奇蹟的ご介入で間違いなく守られることになるでしょう。神との同盟による勝利を聖書は証しているのです(『ヨシェル9』参照)。