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第259号  黙示録12:1-17 

2017年9月23日に神が天空に顕される天体配列は何の予兆か?

イスラエルの主の例祭「ラッパの祭り」の直後に起こる、しし座からおとめ座にかけて惑星が一直線に並ぶ天体現象、七日間の「仮庵の祭り」の期間中に起こる竜座のドラクロス流星雨は、黙示録12章の描写、―天界からサタンと堕天使の大軍勢が追放された後、地上でのユダヤ人とキリスト者迫害が激化― に完全に一致する…

また、巨大なしるしが天に現われた。ひとりの女が太陽を着て、月を足の下に踏み、頭には十二の星の冠をかぶっていた。この女は、みごもっていたが、産みの苦しみと痛みのために、叫び声をあげた。また、別のしるしが天に現われた。見よ。大きな赤い竜である。七つの頭と十本の角とを持ち、その頭には七つの冠を被っていた。その尾は天の星の三分の一を引き寄せると、それらを地上に投げた。また、竜は子を産もうとしている女の前に立っていた。彼女が子を産んだとき、その子を食い尽くすためであった。女は男の子を産んだ。この子は、鉄の杖をもって、すべての国々の民を牧するはずである。その子は神のみもと、その御座に引き上げられた。女は荒野に逃げた。そこには、千二百六十日の間彼女を養うために、神によって備えられた場所があった。
さて、天に戦いが起こって、ミカエルと彼の使いたちは、竜と戦った。それで、竜とその使いたちは応戦したが、勝つことができず、天にはもはや彼らのいる場所がなくなった。こうして、この巨大な竜、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれて、全世界を惑わす、あの古い蛇は投げ落とされた。彼は地上に投げ落とされ、彼の使いどもも彼とともに投げ落とされた。…自分が地上に投げ落とされたのを知った竜は、男の子を産んだ女を追いかけた。…しかし、地は女を助け、その口を開いて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。すると、竜は女に対して激しく怒り、女の子孫の残りの者、すなわち、神の戒めを守り、イエスのあかしを保っている者たちと戦おうとして出て行った。
黙示録12:1-17

イエス・キリストは「ニサンの月の十七日」、イスラエルの主の例祭「初穂の奉献」(初穂の祭り)の日に、全人類の中で最初に甦られた後、この大麦の初穂の奉献後四十日目に昇天され、天上の父の右の座に着かれました。それ以降キリストは今日に至るまで二千年近く、まだ天上におられます。
キリストのお約束によれば、再び地上に戻ってこられるのは、ダビデの血筋の王としてこの地上を千年間支配されるときです。そのときまでは地上に真の平和は訪れないのです。人類の祖アダムとエバを最初にだまして堕落させ、この世に罪、病、死を導入した神と人類の敵サタンが地下牢に閉じ込められることによって、地上の人々はもはやサタンや悪霊どもに誘惑されることがなくなるので、キリストの来臨は罪に彩られた人類史上かつてない至福の時代をもたらすのです。

このキリストの来臨で始まるメシヤ支配の時代が到来する直前のこの世は、ほぼ六千年前人類が誕生し、堕落して以降、世代から世代へと人類をむしばみ始めた罪が最悪になり、人が人を、また、世界を滅ぼす時代です。まさに私たちの時代がこの最悪の時代であることは、昨今、世界中で起こっている狂気じみた数々の出来事から明らかです。
この最悪の時代の最後の七年間は艱難期、中でも後半の三年半は大艱難期と呼ばれていますが、サタンとサタンの手下の堕天使どもが天界から追い出され、地上で猛威をふるい、空しく全力を使い果たした後、ついに罪の人類史は終焉するのです。

冒頭に挙げた黙示録の12章は、サタンが攻撃のほこ先を天上から地上に移すタイミングと理由、地上では、サタンは神の守りによって攻撃できなくなったユダヤ人から、ほこ先をキリスト者に向け、迫害を強めることを明確に描写しています。続く13章には、その目的を達成するため、地上で繰り広げるサタン、反キリスト、偽預言者の「汚れた三位一体」体制の恐ろしい方策が詳細に描かれています。

神は
「光る物が天の大空にあって、昼と夜とを区別せよ。しるしのため、季節のため、日のため、年のためにあれ」(創世記1:14)、「日と月と星には、前兆が現れ、地上では、諸国の民が、海と波が荒れどよめくために不安に陥って悩み…」(ルカ21:25)、「あなたはすばる座の鎖を結びつけることができるか。オリオン座の綱を解くことができるか。あなたは十二宮をその時々にしたがって引き出すことができるか。牡牛座をその子の星とともに導くことができるか。あなたは天の法令を知っているか。地にその法則を立てることができるか」(ヨブ記38:31-33、すべての下線付加)
と言われ、生きものや地球だけでなく、太陽系の惑星と銀河系の星々を含めた全宇宙を支配しておられるのがご自分であること、また、人類救済のご計画を「しるし、前兆」として天体の位置関係に描写されたことを明らかにされました。
見かけは連なっているように見えても、実際は遠く離れて存在している諸星座の中で、互いに引力関係によって結びつけられている唯一の流星群であることを今日の天文学が初めて明らかにした「すばる座」と「オリオン座」が、紀元前二、三世紀に完成されたヘブル語(旧約)聖書で、相互に結ばれているとして特記されていることは驚くべきことです。これは、『聖書』が天地万物を創られた神ご自身の手になる書、この世で唯一の「創造者なる神の書」であることを裏づけているほんの一例です。

コンピューター工学技術のおかげで、シミュレーションで未来の天体の動きを予測することが可能となった現代、黙示録12章の冒頭に描かれている天体配列がいつ起こるかに関心が寄せられ、描写に完全に一致する七千年に一度の現象が2017年9月23日に起こることが予測されてきました。
この天体描写は文字通りの現象であると同時に、象徴的、預言的にこれから起こることを告知しているので、非常に重大です。それはちょうど、イエス・キリストがベツレヘムでお生まれになったとき、ヤーウェの約束のメシヤを待ち望んでいた東方の博士たちが「その方の星」(マタイ2:2)として明確に目撃できたほど、天空に現われたのが超自然的に大きく輝く星であったのと同じで、これから起こる現象も神からの重要なメッセージに違いないのです。
以下は、拙著からの抜粋です。

天に現れた巨大なしるし ―ヨハネの黙示録12章の描写と星座の位置関係―
黙示録12章1節に記されている天に現れた「巨大なしるし」、すなわち、「ひとりの女が太陽を着て、月を足の下に踏み、頭には十二の星の冠をかぶっていた」という描写の星座と惑星の位置関係が、2017年に起こることが天文学から明らかになっている。

「おとめ座」のおとめの左肩に太陽、左足下に月、その太陽と月との間に木星が並び、おとめの頭上の「しし座」の前と後ろ脚の下に金星、火星、水星が見事に一直線に配列される日が来ようとしている。
しし座は、胴体部を形づくる六つの大きな星と頭部の三つの星で構成されており、それらと三つの惑星をすべてたすとまさに十二の星の冠が形成され、預言者ヨハネが描写したように、おとめはそれら十二の星の冠をかぶり、左肩に太陽を着、足下に月を踏みつけている絵が天界に繰り広げられるのである。
時間が経つにつれ、月が急速におとめの下方へと移動していくので、ずばりこの描写の位置関係が天空で起こるのは2017年9月23日である。…

創造の始め、神が天に描かれたデザイン、星座の配置と神の人類救済のご計画とには密接な関連がある。そのうち、12章のビジョンに直接関係がある、十二宮のうちの「おとめ座」と「しし座」に着目することにしよう。
天文学の「黄道(こうどう)帯(獣帯)」は、ヘブル語では“マザロト”、日本では「十二宮」と呼ばれているが、天地創造後、天の万象を一つひとつ「名」で呼ばれた創造者なる神が天に描かれた「福音の絵巻」であった。
残念ながら、星座は、古代バビロンに由来する占星術、未来占いの手段として曲解され、それだけが広まってしまったため、今日大きく乱用、悪用され、神が本来意図されたこととは全く無縁なことだけがちまたで横行している。しかし、古代、天空のしるしは神の御旨を告げる手段と捉えられてきた。
星座と福音との関係に新たな関心がもたれるようになったのは、ほんの西暦1800年代以降のことで、星座をはじめ森羅(しんら)万象の解釈があまりにも世俗化してしまったため、今日、神が創造の最初にどのようなメッセージを星座、星群に託して配置されたかを真剣に受けとめようとするキリスト者はほとんどいない。しかし、星は「神の栄光を語り告げ」ており、時節を知るいろいろな手段が発明、開発された今日も季節を知る暦として有益であることに変わりはない。

もっとも、天空の万象から未来に関する新たなメッセージを引き出そうとしたり、依存することへの危険を聖書が警告していることも前もって、告げておかなければならない。イエス・キリストが救い主としてこの世に来られ、キリストを証しする旧・新約両聖書が神の最終的な啓示の書として示された今日、神の真理を知るために、「神の言葉」なる聖書以外にどんなしるしをも求めてはならないのである。
聖書が唯一の啓示の書、神の真理の拠り所であることを強調した上で、星座に託された驚くべきメッセージに目を向けることにしよう。…


このように、9月23日には、天空の「おとめ座」の上部に位置する「しし座」の一等星レグルスから、おとめ座の足下に位置する「月」にかけて、金星、火星、水星、太陽、木星が一直線に並び、しし座を構成する九つの星と金星、火星、水星の三つが加わった十二の星が、おとめの頭上で、「十二の星の冠」を形づくることになります。
興味深いことに、惑星の「王」とも呼ばれている惑星の中でも一番大きい木星は、2016年11月におとめの腰に入った後、2017年8月にかけて腰部で少しずつ移動し、円を描いた後、十ヶ月後の9月23日、足から抜けるようにして産み出されるのです。
ギリシャ文化圏では、この木星は「公義と正義の表れ」の意の「シディク」と呼ばれているそうで、おとめが産み出す人類の救い主、王の王たるイエス・キリストを象徴するにふさわしい惑星といえるのです。

サタンは終末末期、ヤーウェを信じるユダヤ人と、キリストを「救い主」として信じたキリスト者を攻撃しますが、天から追い出されたサタンの地上での行く末はただ滅びです。サタンの滅びは、黙示録をはじめ全聖書に明確に預言されていますが、まず天界からのサタンの放出は、毎年10月の初めに起こる天体現象「ドラクロス流星雨」になぞらえることができるのです。
2017年のドラクロス流星群は10月8日にピークに達し、夕暮れ直前に見ると、まさにサタンが天界の三分の一の堕天使とともに地に放り出されるのを象徴するかのような竜座流星群が夜空に広がるのを見ることができるようです。北極近くで体を捻じ曲げひどい苦しみにもがいている竜は円周の三分の一を占める長い星群でできており、まさに敗北のサタンを象徴しているのです。

12章1-2節の天体現象は、2017年は9月21日のイスラエルの例祭の秋の「ラッパの祭り」の後起こり、ドラクロス流星雨は10月5日から七日間の「仮庵の祭り」の間に起こることになり、キリストの再臨を待ち望む声が高まっていますが、イスラエルに関して、神はどのようなメッセージを語っておられるのでしょうか。