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第266号  テモテ第二3章、ルカの福音書8:16-17

相次ぐ『聖書』を立証する発見

異なった分野、『科学、―特に、宇宙論と量子力学の領域において―』と『モーセ五書』の融合の時代から、『人類学』と『モーセ五書』融合の時代へと発展・・・今日は、科学が聖書を裏づける時代

終わりの日には困難な時代がやって来ることをよく承知しておきなさい。…確かに、キリスト・イエスにあって敬虔に生きようと願う者はみな、迫害を受けます。しかし、悪人や詐欺師たちは、だましたりだまされたりしながら、ますます悪に落ちて行くのです。けれどもあなたは、学んで確信したところにとどまっていなさい。あなたは自分が、どの人たちからそれを学んだかを知っており、また、幼いころから聖書に親しんで来たことを知っているからです。聖書はあなたに知恵を与えてキリスト・イエスに対する信仰による救いを受けさせることができるのです。聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。それは、神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです。 テモテ第二3章
明かりをつけてから、それを器で隠したり、寝台の下に置いたりする者はありません。燭台の上に置きます。入って来る人々に、その光が見えるためです。隠れているもので、あらわにならぬものはなく、秘密にされているもので、知られず、また現れないものはありません。 ルカの福音書8:16-17



主流メディア十数社が歓喜して、「DNA研究結果、聖書に反証を挙げる:聖書のカナン人の記述は誤りであることを科学が証明」と報道する出来事がありました。
しかし、その「すっぱ抜き」自体がいかさまであったことが明らかになったことにより、多くが即座に撤回、訂正に応じた中で、撤回を余儀なくされた社もあったようです。
神を否認し、真理の書『聖書』に反証を挙げることに狂喜するこの世の傾向を垣間見させたこの出来事の発端は、今年7月27日に、科学誌が「現代レバノン人は古代カナン人の遺伝学上の子孫である:レバノンのシドンで発見された二つの頭蓋骨から抽出されたDNAを用いた研究の結果、イスラエルの地からレバノンへのカナン人の移住がたどれた。この発見は、神がイスラエル人に異邦の民を破壊せよと命じたという記述が誤っていることを示すものと結論づけられる」と報じたことにありました。
主流メディアは直ちにこの話に飛びつき、「カナン人は聖絶(神が命じられた根絶)されたとの聖書の提言、反駁される」、「聖書は間違っている:神が聖絶を命じられた文明社会、まだ元気で生き生きしている」、「新DNA研究、聖書の主張に疑問を投げかける」等々、勝ち誇ったように報道したようですが、報道者たちは聖書を調べもしないで、日ごろから抱いている偏見をそのまま記事にしてしまったようです。

イスラエルのメディアBINはすぐにその反聖書的主張の真意を調査し、聖書自体とラビの助言から、反宗教的メディアの偏見を暴いただけでなく、むしろ、歴史書として聖書がいかに正しいかを立証することになったのです。聖書は、イスラエル人がカナン人を神が命じられたように聖絶することができず、条件つきで共存が許された町々があったことを至る所で語っており、したがって、「DNAは聖書を確証」が見出しになるべきだったのです。
あなたの神、主の相続地として与えようとしておられる次の国々の民の町では…必ず聖絶しなければならない…その神々に行っていたすべての忌みきらうべきことをするようにあなたがたに教え…主に対して罪を犯すことのないためである。(申命記20:16-18)
マナセ族は、これらの町々を占領することができなかった。カナン人はこの土地に住みとおした。(ヨシュア記7:12)
イスラエルは、強くなってから、カナン人を苦役に服させたが、彼らを追い払ってしまうことはなかった。(士師記1:28)
等々。

旧新約全聖書の主張は一貫していて、歴史的、科学的、文化的に叙述の正しさは、今日、考古学や医科学、最新工学による分析で、ますます実証されてきています。世の終わりには、悪も善も真理も隠されていたものすべてがだれの目にも明らかにされるというのが聖書の主張、神の御旨だからです。


創世記30-31章には、当時中東では圧倒的大多数であった白い羊ではなく、ぶち毛、まだら毛のまれな種類の羊を神が族長ヤコブの所有として与えられ、ヤコブが多くの羊を連れて故郷カナンの地に帰ったことが記されています。北イスラエル原産のこの珍しい種の羊は聖書の時代以降イスラエルから姿を消していたのですが、数年前、カナダに存在することが分かり、カナダの所有者の強い願望と努力で、お役所的、実際的な多くの障害を乗り越えて、昨2016年、119頭がイスラエルに輸出されました。ぶち毛の羊の群れはイスラエル内外の聖書を信じる多くの人たちの声援で、至難を経て何十世紀ぶりに現地に戻ることができたのですが、しかし、まだ大きな試練が待ち構えていました。
今年7月、その多くが、輸入畜産物では死亡率90%のブルータング病(反芻動物に感染するウイルス病)にかかり、48頭が死亡し、群れは当初の半分近くになってしまったのです。ただ、その一箇月前に生まれたばかりの、通常病気に一番感染しやすい子羊たちは全部守られるという驚くべき神の憐みも見られたのでした。
関係者は「ときには、悲しみ苦しみを通して喜ばしい祝福がもたらされる、これが神の道」と、試練を振り返り、48頭の死が無駄にはならず、祝福に変えられたことを次のように話しました。ユニークなことにこれらヤコブの羊の雄には通常の二本ではなく四本も角がありますが、死んだ雄羊の角がすべて、ショファー(角笛)を作るために用いられたのです。三十四本の角は各々$500(¥55,000)で、即日完売したのでした。


今日、「旧約のイスラエルは新約の時代の教会に置き換えられた」という非聖書的な置換神学を信奉する神学の教会は神の契約の民イスラエルではなく、政治的にパレスナを支援していますが、ラビたちをはじめ、聖書を正しく解釈するキリスト者は、エルサレムや中東の昨今の動きを聖書の預言に基づいて、メシヤの時代の近づきとして捉えています。
イザヤは
その日…イスラエルの子らよ。あなたがたは、ひとりひとり拾い上げられる。その日、大きな角笛が鳴り渡り…エルサレムの聖なる山で、主を礼拝する。(イザヤ書27:12-13)
と預言しましたが、正真正銘のヤコブの群れの雄羊の角が備えられた今、メシヤの来臨ははるかに近づいたといえるのです。


8月14日、凍てついたグリーンランド大陸で先例のない山火事のニュースが報道されましたが、すでに聖書が
雹が降り、雹のただ中を火がひらめき渡った。建国以来エジプトの国中どこにもそのようなことのなかった、きわめて激しいものであった。(出エジプト記9:24)
と語っている珍しい出来事を思い起こさせる現象でした。

夏でも大陸の90%が3.2㎞もの氷におおわれている国で、7月の終わりに衛星が捉えた熱画像が大火事を警告したにもかかわらず、科学者たちはそれをデータの間違いと軽くみなし、上空を飛んだ小飛行機のパイロットが火災を発見するまで、だれも異常を認識しなかったのでした。
部分的に腐敗した有機物の蓄積である、炭素含有量の多い泥炭は植物中でより、炭素中でよく燃え、風によって運ばれる黒い炭素が、太陽の赤外線エネルギーを吸収することによって氷をはるかに速く溶かすため、冬の新雪が降り始める時期にならない限り、いったん起こった火事を消す手立てがないということでした。
ただ火災地が近隣の町から150㎞ほど離れた遠隔地ということで、人身には災いが及ばなかったようですが、近年の衛星データは、2015年以降、この類の火災の劇的増加を示しているのです。極寒のグリーンランドで、対照的な要素「火」と「氷」の不可解な混合物が燃え続け、制御できず、生態系に荒廃をもたらす超自然現象の相次ぐ再来は、神が送られたしるしとみなすことができるかもしれません。


相反する要素の混合は、
あなたの家畜を種類の異なった家畜と交わらせてはならない。あなたの畑に二種類の種を蒔いてはならない。また、二種類の糸で織った布地の衣服を身に着けてはならない。(レビ記19:19)
…あなたが蒔いた種、ぶどう畑の収穫が、みな汚れたものとならないために。(申命記)
と明らかに聖書が警告している現象ですが、今年6月18日にも、同じような別の破壊的な出来事が報道されました。大きな地滑りがグリーンランドのフィヨルドに沈み込み、北西海岸沿いに津波が発生し、人口約百人のウマナック村の十分の一にも及ぶ十一家屋が完全に崩壊、海に流され、人々が重軽傷を負い、行方不明者も出る災害に発展したのでした。


また構成分の違う海水同士は混ざり合わないというユニークな現象が、アラスカ湾の太平洋と大西洋とが出会う地点で見られることが今年発表されましたが、鉄分の多い海水と粘土質の混合の海水とは混ざることなく、海上にくっきりと分岐線が生じているのです。
ヘブル語(旧約)聖書には、この現象にヒントを与える興味深い言葉が記されています。イスラエルの預言者ダニエルは、捕囚先のバビロンでネブカデネザル王が見た巨像のビジョンの足の部分が鉄と粘土とで構成されていることを
あなたがご覧になった足と足の指は、その一部が陶器師の粘土、一部が鉄でしたが、それは分裂した国のことです…その国は一部は強く、一部はもろいでしょう…しかし鉄が粘土と混じり合わないように、それらが互いに団結することはありません。(ダニエル書2:41-43、下線付加)
と、説明しましたが、神が造られた自然界はまさにこの原則を守っているのです。


世の終わりには真理が明らかになることを聖書は明言していますが、昨今、科学と聖書という異分野の合同研究で、真理の書『聖書』を立証する発見が相次いでいることは、キリストの再臨が非常に近づいていることのまた別のしるしともいえます。
過去五十年間、特に宇宙論と量子力学の分野で、科学とモーセ五書とが非常に緊密に関連づけられてきましたが、さらに人類学とモーセ五書とが結びつけられてきているようです。

最新の遺伝子研究は、長い間、独占してきた地域仮説ではなく、人類のすべての女性が一人の女性から、また、すべての男性が一人の男性から派生したこと、すなわち、全人類の祖先が共通であることを示唆し、聖書のアダムとエバの話を裏づけています。母方からのみ伝えられるミトコンドリアDNAで母体系統をたどると、ミトコンドリア・エバに至るという説が1987年以来、科学学会では一般に受け入れられるようになっています。
他方で、男性に受け継がれるY染色体をさかのぼることで、Y染色体・アダムが1995年に見つけられ、今日では、ミトコンドリア・エバとY染色体・アダムがほぼ同じ時期に生存したことも明らかになっています。
このように、聖書の記述を科学が立証する時代、イスラエルでは、最新遺伝学によって古代イスラエルの祭司の血筋ケハテ族とみなされた者たちが、来るべきメシヤの時代、祭司としてエルサレム神殿で奉仕に当たるため、備えられているのです。