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メアリー・ジェインの手紙 : 2015年11 月22日(遅達)

東京にて一筆

親愛なるフルダミニストリーの皆さま

私はいま東京のKFC(ケンタッキーフライドチキン)の店舗の中でこの手紙を書いています。つい先ほど、ワタルさんと私の弟の家族は私たちを残して、ここを出ていきました。

私の弟家族は単に日本での観光が目的ですが、私たち三人(私と私の娘、それに私の母)は皆さんに会うことと、有機農法を教えかつ経営しているケイコさんの農場に行くために日本にやってきました。
私自身、彼女から有機農法を学び、それをフィリピンで教えかつ効率的に実践したいと思っています。
そのことで、フィリピンの恵まれない少数民族が生計を立てていくことができればというのが私の願いです。また、同時に、そのことを通して、彼らと福音を共有する道筋をつけることができれとも考えています。

今回の訪日

十分な準備もしないで日本に来てしまい、いろいろとご面倒をおかけしたこと、お許し下さい。私たち三人は、あまりにも疲れてしまったので、東京の町の散策や写真撮影もできないまま、ここKFCで休んでいるところです(フィリピン人は自分の写真撮影やフェイスブックに夢中になることで有名ですが…)。私の伝道所があるブラカンではインターネットもなく、携帯電話が鳴ることもないので、私はそのほうがいいと思っています。

さて2015年9月と10月のミニストリー報告をいたします。
9月になり、ブラカンにある伝道所の農園は植物、野菜の生長が見事で、近所の人々にも野菜類をお分けしました。活動報告をご覧ください。

私はアブラに住むカップル(夫の名前はナノロ、四十九歳、妻はシルビア、四十五歳)に病後検診費用として、約30,000円を送金しました。この10月に私は、彼らの病院での検査を支援するため、検査病院のあるバンクイオ市に行きました。シルビアは腸が侵される病気にかかり、投薬と超音波、および、内視鏡検査をしました。私は彼女に別の薬とハーブ療法を提案しました。
ナノロについては、2012年2月、彼が腎臓結石の手術を受けた際、援助をしましたが、今回は術後三年の検査が必要でした。私は、彼らに、確固たる信仰で、神からの完全な癒しを受けるようにと励まし、ハーブ療法を勧めました。彼らはアブラ出身のマバカ部族の農民で、伝道者、牧師がアブラを訪問する際は、彼らの家をいつも宿泊所として解放している人たちです。

また、10月は毎週末、アエタ部族を訪問しました。彼らの先祖代々の土地が接収される問題に対処するためです。私たちは土地接収を扱っている役所を訪ねましたが、結果は否定的です。そして、同様の土地接収問題が、私たちの伝道所があるブラカンにもふりかかってきているのです。私たちは引き続き、このことについて、神のご介入を祈っていきます。

さらに、10月には伝道所の農園にメリナの木(Gmelina trees)の苗を植えました。この木はザンバレス、アブラ、ブラカンなどの浸食されやすい地域に植えられ、がけ崩れ、地盤崩壊を防ぐのに役立つだけでなく、農業をする際、必要な土壌量を節約できるなどの効果があります。

キリストの教会、クリスチャンの信仰とは?

悲しいことに、フィリピンの大教会や都会に住むクリスチャンは、社会の不義や、山の中に住む部族の人々の困窮、違法な不定住者に対してあまりにも無知、無関心です。
クリスチャンの多くはこの世に魅せられ、自己本位路線を突っ走り、苦労して稼いだお金を自分の楽しみと自分の教会のための献金には用いますが、それ以外には使いません。クリスチャンである私の兄弟や、その家族も同様です。
彼らの基本的な考えは、自分たちが汗水たらして稼いだお金は自分たちを楽しませるためのもので、周りの貧乏で困窮している人々への関心は全くないのです。彼らの考え方が分らないわけではないのですが、彼らが「そのような貧しい人々に手を差しのべるのは牧師の仕事、責任であって、一個人がする類のことではない」と言うとき、私はしばしば腹だたしさを覚えます(何と情けなく、悲しいことではないでしょうか…)。
都会にある教会の牧師たちが、フィリピンの僻地伝道を三ヶ月以上続けた例がありません。彼らの考え方は、自己中心主義の何物でもないと私は見ています。残念ながら、それが彼らの信仰なのです…

何と、弟たちがここを出ていってからもう三時間も経ってしまいました。彼らはまだここKFCに戻ってきていません。弟の妻(私の義理の妹)はショッピングが大好きなので、ここに戻って私たちを連れだしてくれるのは午後10時か11時過ぎになりそうです…
可愛そうに母は疲れてKFCのソファの上で寝ています。これ以上、私に何が言えるでしょう。

再度、皆さまがたに、私たちの日本旅行実現のためにお祈りくださり、骨を折っていただいたことに対してお礼を申しあげます。
神さまは本当に義なる方です。私も、いつも皆さんのことを思い祈っております。
イエスさまが再び来られるときまで、私たちが忠実に信仰を保って、この地上での主のご用に当たることができますように。

主に在って
メアリー ジェイン